公布「排水基準を定める省令等の一部を改正する省令及び水質汚濁防止法施行規則等の一部を改正する省令の一部を改正する省令」(暫定排水基準)

2016年11月15日「水質汚濁防止法施行規則等の一部を改正する省令及び水質汚濁防止法施行規則等の一部を改正する省令の一部を改正する省令」が公布された。

水質汚濁防止法における「亜鉛含有量」「カドミウム及びその化合物」に係る暫定排水基準の一部が2016年11月30日をもって適用期限を迎えるため、以降の暫定排水基準について定めるもの。

改正の概要

1.亜鉛含有量に係る暫定排水基準について

2006年、亜鉛含有量に係る一般排水基準が強化(5mg/L → 2mg/L)された。この際、この基準に直ちに対応することが困難な10業種について、5年間の期限で暫定排水基準が設定され、さらに2011年12月の見直しを経て、さらに5年間の期限で3業種についての暫定排水基準が設定されている。

今般、暫定排水基準が設定されている3業種について、現行の暫定排水基準(5mg/L)を維持し、適用期限を5年間延長する(2021年12月10日まで)。

業種 現行の基準値
(2016.12.10まで)
改正後の基準値
(2021.12.10まで)
金属鉱業 5 mg/L

5 mg/L

電気めっき業 5 mg/L 5 mg/L
下水道業(金属鉱業又は電気めっき業の排水を受け入れているもので一定のもの) 5 mg/L 5 mg/L

2.カドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準について

2014年、カドミウム及びその化合物に係る一般排水基準が強化(0.1mg/L → 0.03mg/L)された。その際、附則において、直ちに一般排水基準を達成することが著しく困難であった一部の工場・事業場(4業種)に対し、2年又は3年の暫定措置として、暫定排水基準を設定した。

今般、暫定排水基準が設定されている4業種のうち、適用期限を迎える2業種について、現行の暫定排水基準を維持し、適用期限を以下のとおり延長する。

業種 現行 改正後
金属鉱業 0.08
(2016.11.30まで)

0.08
2019.11.30まで

溶融めっき業(溶融亜鉛めっきを行うものに限る) 0.1
(2016.11.30まで)
0.1
2017.11.30まで
非鉄金属第一次精錬・精製業(亜鉛に係るものに限る) 0.09
(2017.11.30まで)
今回見直し対象外
非鉄金属第二次精錬・精製業(亜鉛に係るものに限る) 0.09
(2017.11.30まで)
今回見直し対象外

スケジュール

【公布】2016年11月15日
【施行】亜鉛含有量:2016年12月11日、カドミウム:2016年12月1日

出典

○環境省「「排水基準を定める省令等の一部を改正する省令及び水質汚濁防止法施行規則等の一部を改正する省令の一部を改正する省令」の公布について」/2016年11月15日