COP25の結果報告

2019年12月2日~15日、スペイン・マドリードにおいて「国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)」「京都議定書第15回締約国会合(CMP15)」「パリ協定第2回締約国会合(CMA2)」が開催された。

COP25では、前回合意に至らなかった「パリ協定」の6条「市場メカニズム」に関する詳細ルールの策定と合意が主な焦点となったが、完全な合意がないまま閉幕した。

※市場メカニズム:ある国の温室効果ガス削減量を他の国の削減実績とみなす仕組み

COP25結果概要
【日時】2019年12月2日(月)~12月15日(日)
【場所】スペイン・マドリード
【結果概要】

●成果文書には「各国の削減目標はそれぞれの国の事情に応じて現在よりも前進させ、可能なかぎり高い野心を示す」こと、「気候変動の緊急性を踏まえ、来年を一つの機会として温暖化対策を可能なかぎり強化することを促す」ことが盛り込まれた。

●2020年からスタートする「パリ協定」実施に必要なルールの一部(市場メカニズムの実施指針:他国への技術支援などで削減できた温室効果ガスの排出量を、自国の削減分として計算する際のルール)については合意がなされず、次回COP26に先送りされることとなった。

●次回COP26は、2020年11月・イギリスで開催される予定。

パリ協定
2015年11月30~12月13日、フランス・パリで開催された「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」で採択された気候変動に関する国際条約で、2016年11月4日に発効した。

●京都議定書の後継となる、2020年以降の温室効果ガス排出量削減等のための国際枠組み。
●世界の平均気温上昇を産業革命以前と比較して「2℃よりも十分低く保ち、1.5℃に抑える努力」をする
●21世紀後半には、人為的温室効果ガス排出量を、人為的な吸収量の範囲に収める(=人間活動による温室効果ガスの排出量を実質的にゼロにする目標)
途上国を含む全ての参加国と地域に、2020年以降の「温室効果ガス削減・抑制目標」を定めることを要求。また、継続的・段階的に国別目標を引き上げる仕組みとして、5年ごとの見直し・提出を規定(出典)外務省「2020年以降の枠組み:パリ協定」

出典

○環境省「国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)、京都議定書第15回締約国会合(CMP15)及びパリ協定第2回締約国会合(CMA2)の結果について」/2019年12月16日

○外務省「国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25),京都議定書第15回締約国会合(CMP15),パリ協定第2回締約国会合(CMA2)等」/2019年12月16日

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