閣議決定「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」

気候変動問題という喫緊の課題に対して、世界全体で今世紀後半の温室効果ガスの排出と吸収の均衡に向けた取組が加速する中で、パリ協定においては、長期的な温室効果ガスの低排出型の発展のための戦略(以下「長期戦略」という。)を策定、通報することが招請されている。

このため、政府は、パリ協定長期成長戦略懇談会(パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略策定に向けた懇談会)による提言を踏まえ、パリ協定に基づく我が国の長期戦略の検討を進め、2019年6月11日、地球温暖化対策推進本部を開催し了承の上、閣議決定された。

2019年6月26日に、パリ協定に基づき、同長期戦略が、国連気候変動枠組条約事務局へ提出された。

「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」の概要

(1)最終到達点としての「脱炭素社会」を掲げ、それを野心的に今世紀後半のできるだけ早期に実現することを目指すとともに、2050年までに80%の温室効果ガスの削減に大胆に取り組む。
※温室効果ガス排出量実質ゼロを掲げるのはG7で初

(2)(1)のビジョンの達成に向けて、ビジネス主導の非連続なイノベーションを通じた「環境と成長の好循環」の実現を目指す。

(3)エネルギー、産業、運輸、地域・くらし等の各分野のビジョンとそれに向けた対策・施策の方向性を示しています。加えて、ビジョン実現のためのイノベーションの推進、グリーンファイナンスの推進、ビジネス主導の国際展開、国際協力といった横断的施策等を推進していく。

第1章:基本的な考え方
(野心的なビジョン、政策の基本的考え方)

第2章:各分野のビジョンと対策・施策の方向性
第1節:排出削減対策・施策
第2節: 吸収源対策

第3章:「環境と成長の好循環」を実現するための横断的施策
第1節:イノベーションの推進
第2節:グリーン・ファイナンスの推進
第3節:ビジネス主導の国際展開、国際協力

第4章:その他

第5章:長期戦略のレビューと実践

出典

○環境省「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」の閣議決定について