公表「2019年度の温室効果ガス排出量(速報値)」(6年連続減少)

環境省と国立環境研究所が「2019年度の我が国の温室効果ガス排出量(速報値)」を公表した。

2018年度比では、2.7%(3,400万トン)減となり、2014年度以降6年連続で減少しており、2030年度に2013年度比で26%削減するとの中期目標に対して、今のペースが続けば達成できる見込み。

※一部の算定方法について確報値に向けた見直しが行われており、速報値と確報値(2021年4月公表予定)との間で差異が生じる可能性がある。また、確報値では、森林等による吸収量についても算定、公表される予定。

1.温室効果ガスの総排出量
項目 排出量
2019年度総排出量 12億1,300万t
2018年度比(12憶4,700万t) 2.7%(3,400万t)減少↓
2013年度比(14憶1,000万t) 14.0%(1憶9,700万t)減少↓
2015年度比(13億8,200万t) 12.2%(1憶6,900万t)減少↓

※温室効果ガスの総排出量は全て二酸化炭素(CO2)換算

2.排出量の傾向・前年度からの減少要因

温室効果ガスの総排出量は、2014年度以降6年連続で減少。また、実質 GDP当たりの温室効果ガスの総排出量は、2013年度以降7年連続で減少。

前年度と比較して排出量が減少した要因として、エネルギー消費量の減少(製造業における生産量減少等)、電力の低炭素化(再生可能エネルギーの導入拡大)に伴う電力由来のCO2排出量の減少等が挙げられる。

一方で、冷媒におけるオゾン層破壊物質であるハイドロクロロフルオロカーボン類(HCFCs)からの代替に伴い、代替フロンであるハイドロフルオロカーボン類(HFCs)の排出量は年々増加(前年度比340万t)している。

※HFCは塩素を持たないためオゾン層を破壊しないが、二酸化炭素の数百倍~数万倍の温室効果があり、地球温暖化の原因になるとして問題となっている。
※確報値は2021年4月に公表予定。

(出典)環境省「2019年度(令和元年度)の温室効果ガス排出量(速報値)について」

出典

○環境省「2019年度(令和元年度)の温室効果ガス排出量(速報値)について」/2020年12月8日

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