公表「2019年度(令和元年度)フロン類の再生量等・破壊量等の集計結果」

環境省及び経済産業省は、第一種フロン類再生業者及びフロン類破壊業者から2019年度(令和元年度)分の報告を受け、その集計結果を取りまとめ・公表した。

前年度と比較して、フロン類の再生量は増加、フロン類の破壊量は減少した。

●フロン排出抑制法に基づく令和元年度のフロン類の再生量等及び破壊量等の集計結果について.pdf

「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(フロン排出抑制法)」では、毎年度、主務大臣に対し、第一種フロン類再生業者は「フロン類の再生量等の報告」を、フロン類破壊業者は「フロン類の破壊量等の報告」を行うこととなっている。
集計結果の概要(2019年度/令和元年度)

1.フロン類の再生量:約1,510トン(前年度比11.8%増)

【フロン類の種類別】

  • CFC(クロロフルオロカーボン):約16トン(前年度比30.4%減)
  • HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン):約867トン(前年度比2.4%増)
  • HFC(ハイドロフルオロカーボン):約627トン(前年度比30.5%増)

2.フロン類の破壊量:約4,118トン(前年度比5.6%減)

【フロン類の種類別】

  • CFC(クロロフルオロカーボン):約93トン(前年度比19.4%減)
  • HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン):約1,538トン(前年度比13.9%減)
  • HFC(ハイドロフルオロカーボン):約2,476トン(前年度比0.8%増)

 フロン類の種類 

CFC(クロロフルオロカーボン)
冷媒、発泡剤、洗浄剤等として使用される。オゾン層を破壊する物質であり、モントリオール議定書に基づき1995年末で先進国において生産が全廃された。強力な温室効果ガスでもある。
HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)
CFCの代替物として開発された物質であり、CFCに比べるとオゾン層を破壊する力は弱い。モントリオール議定書に基づき2019年末で先進国において生産が全廃された。強力な温室効果ガスでもある。
HFC(ハイドロフルオロカーボン)
CFC、HCFCの代替物として開発された、いわゆる「代替フロン」。オゾン層破壊物質ではないが、強力な温室効果ガスであり、パリ協定において排出削減対象物質となっている。また、2016年10 月にモントリオール議定書が改正され(キガリ改正)、先進国においては2036 年までに生産量を段階的に削減しなければならない。

出典

環境省「フロン排出抑制法に基づく令和元年度のフロン類の再生量等及び破壊量等の集計結果を公表します」/2020年8月31日
○経済産業省「フロン排出抑制法に基づくフロン類の再生量等及び破壊量等の集計結果(令和元年度分)を取りまとめました」/2020年8月31日

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