パブリックコメント「労働安全衛生規則第九十五条の六の規定に基づき厚生労働大臣が定める物等の一部を改正する件（案）」

2019/9/19 パブリックコメント, 化学物質, 労働安全衛生法

有害物ばく露作業報告の対象となる物及び期間を変更する「労働安全衛生規則第九十五条の六の規定に基づき厚生労働大臣が定める物等」の一部を改正することが予定されており、パブリックコメントが行われる（2019年9月19日～10月21日）。

背景

「労働安全衛生規則」第95条の6の規定により、労働者に健康障害を生ずるおそれのある物で厚生労働大臣が定めるものを製造し、又は取り扱う作業場において、労働者を当該物のガス等にばく露するおそれのある作業に従事させた事業者に対し、所轄労働基準監督署長への所定事項の報告（有害物ばく露作業報告）を義務付けている。
今般、IARC（国際がん研究機関）による発がん性評価等に基づき、厚生労働省において開催した有識者検討会による検討結果等を踏まえ、有害物ばく露作業報告の対象となる物及び期間を変更するため、労働安全衛生規則第95条の6の規定に基づき厚生労働大臣が定める物等の改正を行う。

有害物ばく露作業報告制度とは？
厚生労働省では、労働者に重い健康障害を及ぼすおそれのある化学物質について、「リスク評価」を実施し、必要な規制を実施している。このリスク評価を行うに当たり、事業場において労働者が有害物にさらされる（ばく露）状況を把握するため、法令に基づき「有害物ばく露作業報告制度」を設けている。報告の対象となる物質について、年間500kg以上の製造又は取扱いがある事業場は、例外なく報告が必要となっている。

改正内容

1．有害物ばく露作業報告の対象物について

「労働安全衛生規則」第95条の6の規定に基づき厚生労働大臣が定める物として、以下の表の左欄に掲げる物及びこれを含有する製剤その他の物を規定。

物	含有量（重量％）
モリブデン化合物（三酸化モリブデンに限る。）	0.1％未満

2．有害物ばく露作業報告の対象期間等について

報告が必要な事業者：一の事業場において、上記（1）に掲げる物の量（製剤その他の物に含有される量を含む。）を500kg以上（※）と製造、製造し、又は取り扱った場合
（※）ばく露作業報告対象物を含有する製剤の場合は、当該製剤ごとの「製造量又は取扱量」×「ばく露作業報告対象物の含有率」を計算し、その値が500kg以上になる場合に報告が必要。
報告対象期間：2020年の1年間（2020年1月1日～12月31日）
報告スケジュール：2021年1月1日～3月31日までの間に、報告書の提出を行わなければならない。